土作りについて
今回、化学肥料を使わない土作りを紹介します
(あくまで僕のやり方です)
みなさん山の木はなぜ、誰も肥料をあげていないのに
あんなに大木に育つと思いますか?
僕にはまったく分かりません!というか
考えた事なかったです。
素晴らしい知識を教えてもらったのが
≪現代農業2017 12号≫です
落ち葉のパワーまさに衝撃的でした
すごく簡単に説明すると毎年、落ち葉や枝が蓄積し
微生物や、小動物、エンドファイト(植物内生菌)が分解
栄養たっぷりのフカフカの土になりグングン木々が育つという事。
この1冊の本と出会い、自分でも出来ると思い実践しています
このやり方が僕の化学肥料を使わない土作りです。
エンドファイトとは?
生きている植物体の、組織や細胞内で生活する生物。
この生物には、細菌類、菌類、寄生植物も含まれる
エンドファイトのすみか
例えば、菌類に限定しても、コケ、シダ、地衣類、多くの植物の根、葉、茎、幹、様々な部位をすみかとしている。
さらに植物の地上部と、根部ではエンドファイトの種が異なる
エンドファイトの共生関係
植物や木々の根からは、糖、アミノ酸、ビタミン類等の栄養素が分泌されるため、それらを求めて多くの微生物が集まります。
集まった微生物は、植物から栄養素の提供を受ける見返りとして、
土壌中のチッソ、リン酸等を植物に提供し、相互に利益を得る共生関係を築いています。
低温、貧栄養、乾燥等、環境条件が悪い場所において、
ほとんどの植物がエンドファイトとの共生関係なしでは生育できないと考えられています。
さらに植物との共生関係を維持するため、植物に対して有効に働き、
病害虫や病気に対して強くなることや
品質の向上につながることも分かってきています。
植物もエンドファイト、菌類に助けられているんですね。
なお、高山帯の森林の土壌成分を調査した結果、
多くの植物と、有用なエンドファイトが共にいる事が分かっています。
逆に農薬、化学肥料を使用している土壌からは有用なエンドファイトは活動しておらず、多くないこともわかっています。
エンドファイトの生態
おもしろい事に、葉が光合成をさかんに行う時は、前項でいった活動をし、木々や植物と共生関係をして存在していますが、
落葉後は、落ち葉分解を専門にする菌類に置きかわっていくようです
つまり落葉時は、植物と共生関係をするエンドファイトが、分解担当の菌類にかわる
エンドファイトの取り込み方
早速、落ち葉堆肥で、畑に
エンドファイトを取り込みたい
これから解説していきます!
- 前半でも言いましたが、地上部と根部ではエンドファイトの種が異なり、植物の生育初期には根部のエンドファイトが重要
- 分解の進んだ落ち葉には、エンドファイトより、分解担当の菌類が多い
- 落ち葉堆肥には、エンドファイトは多くない
- つまり、落ち葉にも有用なエンドファイトはいるが、落ち葉堆肥をただ畑や圃場に導入しても、植物の根部に有用なエンドファイトを定着させることは難しい
ん、じゃあどうすれば?
ここからがポイントです!
自然界の森林では多くの種子が発芽、選抜され
程よい割合で生き残り、成木となります
バランスよく苗木、成木、針葉樹、広葉樹とあるんですね
つまり、畑や圃場に有用なエンドファイトが定着できるバランスのとれた植物、
作物、苗木が必要なんです!一定の植物、作物ではなく!
とはいえ農業は産業ですからバランスを維持するのは難しいかもしれませんが
有用なエンドファイトを効率よく活用するポイントをおさえておきましょう!
落ち葉の肥料効果
うちは単一作物で
バランスのいい畑は難しいし、
落ち葉にエンドファイトがあまりいないなら
落ち葉堆肥は意味ないの?
こう思った方がいると思います
確かに説明してきた通り、落ち葉堆肥にエンドファイトは少ないです
でも、しかし、です。
落ち葉堆肥そのものが肥料効果絶大です!
理由は、
落ち葉を畑、圃場に導入したり、使うことは
落ち葉の分解を担っている菌類も一緒に持ちこむ事になり
有機物の分解が進み、いい畑、圃場になる。
クヌギの落ち葉成分
落ち葉単体でも肥料効果があるというデータを紹介します
落葉広葉樹代表、クヌギでみてみます
窒素 | カルシウム | カリ | マグネシウム | |
クヌギの葉 | 1.7 | 6.8 | 2.3 | 1.8 |
イナワラ | 1 | 1 | 1 | 1 |
解り易く、イナワラを1とする
すべてにおいて上回っています。
誰でも出来る踏み込み式・落ち葉堆肥
そんなに栄養があるなら
私も落ち葉や
落ち葉堆肥を畑にいれたい!
そんな方のため初心者の方でも
できる踏み込み式、落ち葉堆肥の作り方を
紹介します!
材料
- 深タイプ一輪車4杯分の落ち葉
- 米ぬか ミ1杯
- 鶏糞 ミ1杯
- もみ殻 ミ1杯
以上4点です
作り方
- 材料をしっかり混ぜ合わせる
- 水をたっぷりかける(しぼるとポタポタ垂れるくらい)
- ビニールをかけ3~4日、予備発酵させる
- 45℃以上に発酵したら、フレコンかグリーンバックなどに詰め、しっかり踏み込む
- (2週間に一度、バケツで水をたっぷりといれる)
- ビニールをかぶせ2~3か月発酵させる
- 畑に出して踏みつける
- あとは自然と土になる、完成
- 毎年すればどんどん、よくなる
ポイントは水!
水がないと発酵が進みません
僕は、借りている土地で、
落ち葉を集めて堆肥を作っています。
この堆肥、腐葉土を使ってイチジク4本植えました!
こんな感じですね
成長が楽しみです。
まとめ
- エンドファイトは、上部と根部でわかれ根部が重要
- 植物、木々と共生関係でお互いに有効
- 木々の紅葉、落葉時に、エンドファイトは分解担当の菌類にかわっていく
- 落ち葉にエンドファイトは少ないが、落ち葉自体に栄養がたっぷり
- 落ち葉堆肥、腐葉土を作るのに水が大事
どんどん落ち葉を活用していきましょう
ではまた!グッバーイ!
コメント